脳は「いい事がありそう」で一番働く

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脳は「いい事がありそう」で一番働く

群馬県で頭痛整体ならみこあ頭痛整体院

はじめに

頭痛について勉強しているうちに、脳にも興味が湧いてきました。

脳の特性を知ることで、頭痛の改善に役立つことも多々あるような気がします。

人が本来もっている本能や脳の癖を知ることで、毎日を快適に生きるヒントが見つかれば嬉しいです。

脳には「自己保存」と「統一・一貫性」というクセがあります。

このクセがときに自分を守ろうと過剰反応を起こしがちです。

最近でも話題になりましたが、企業の謝罪会見などで真摯にわびるどころか弁解に終始し、さらには会見前より印象を悪くするなんてことを見ていて不思議に思ったことはないですか?企業のトップともあろう人がおかしな言動を見せるのは「立場を捨てたくない」という「自己保存」のクセが過剰に反応している例といえます。

「自己保存」が過剰に反応すると、身を滅ぼしかねません。

また、どう考えても間違っていることが、組織内で多数派によって正しいとされると、いつのまにか組織全体が「正しいのだ」と思い込んで暴走することがあります。

物事が正しいかどうかより、数が多い方に揃えたいという脳の「統一・一貫性」のクセに基づいてしまっているのです。

「自己保存」や「統一・一貫性」にとらわれすぎると、そもそも脳が情報を取り込むことを避けたり、バイアスがかかったりし、正しい理解や深い思考を妨げます。

その結果、誤った判断や言動を引き起こすことになってしまうのです。

「疲れる脳」と「疲れない脳」の違いって何?

みなさんは「疲れる脳」と「疲れない脳」があるのを知っていますか?

「楽しい」「面白い」と興味関心をもって前向きに取り組んでいる事ならいくらでも頑張れるのに、「面白くない」と感じるとすぐに疲れを感じてしまうという経験があるのではないかと思います。

集中して聞く授業や講演などではたいして疲れを感じないのに、「つまらないな」と感じると終わった後どっと疲れがでるなんてことありますよね。

同じように座って話を聞いているのに、どうしてこのような違いが表れるのでしょうか。

これは脳の疲労を除去する中枢が神経群とつながっているからなのです。

楽しいと感じる事をやっていると、脳の疲れがむしろ取れていくのです。

つまり「疲れない脳」は興味を持って面白いと思う感性がつくるのです。

逆に「おもしろくない」「嫌だ」などとグチを言ったり、グチばかり言う人と一緒にいたりするとそれだけで脳は疲れてしまいます。

グチっぽい人の周りに人が集まらないのは、脳が疲れる事を避けようとするためであるといえるでしょう。

積極的に脳の疲れをとるのに有効なのは、友達や家族と楽しく会話をすることです。

とくに女性は、言語中枢が発達している人が多いので、楽しい会話の効果が出やすいでしょう。

脳は「ごほうび」がないとうまく働かない

人間の脳には「自己報酬神経群」というものがあり、それは情報が考える仕組みに向かっていくときの「通路」であり、「自分自身に対する報酬=ごほうび」を与えられることによって機能する神経細胞群です。

脳の中には情報の流れにおいて、自分へのご褒美をモチベーションとして機能する部位があるのです。

脳内の情報の流れからわかるように、自己報酬神経群が働かなければ、脳波思考力を十分に発揮できず、考えや心、記憶も生まれにくくなります。

自己報酬神経群の働きを阻害する習慣は、脳のパフォーマンスを落としてしまうのです。

また、自己報酬神経群を働かせるのは、「ご褒美が得られた」という結果ではなく、「ご褒美が得られそうだ」という期待であることに注意が必要です。

「ご褒美が得られそうだ、得るためにがんばろう」と脳がとらえるからこそ、それがモチベーションとなり、その後の思考力や記憶力が存分に発揮されるという事です。

つまり、自分から「ご褒美が得るためにがんばろう」という主体性が伴わなければ、自己報酬神経群は働かないのです。

※ポイント

①脳にとっての“ごほうびがあると思考・記憶しやすい

②ごほうび=脳が嬉しいと感じること=達成・貢献

③自己報酬神経群は、ごほうびが「得られそうなとき」によく働く

「できた」と考えると思考力が落ちる

自己報酬神経群は、ごほうびへの期待をモチベーションとします。

これは逆にいうと「できた、終わった」と思った瞬間、脳がモチベーションを失うことを意味しています。

まだ終わっていないのに、「できた」と思ってしまうと、自己報酬神経群が「もうこのことは考えなくてもよい」と判断するのです。

仕事や勉強をしていて、まだ完全には終わっていないのに、「だいたいできた」と考えることはありませんか?

これは脳に「止まれ!」と言っているようなものです。仕事が「あと少しで完成するな」と思ってほっとすると、途端に能率が下がってしまうのです。

「だいたいできた」ということは「まだできていない」はずですが、脳波「だいたいできた」という拒否後によって思考することをやめてしまいます。

自己報酬神経群の働きをうまく活用するには、物事をもう少しで達成できるというときこと「ここからが本番だ」と考えることが大切です。

物事を達成する人と達成しない人の脳を分けるのは、「まだできていない部分」「完成するまでに残された工程」を認識し、そこにこだわるかどうかです。

たとえば、試験を終えた子どもに「どうだった?」と尋ねたとき「だいたいできた」と答える子どもはあまり成績が伸びません。

「ここがダメだった」と具体的に言え、そのできなかった部分にこだわってこそ、勉強ができるようになるのです。

「無理かもしれない」と考えるのはNG

「無理かもしれない」「成し遂げるのが難しい」と思ったことはありませんか。

こうした考えも実は脳の「自己保存」のクセによる「自分を守ろう」という反応が過剰になった結果として生まれるもの。

そして、いったん「無理かもしれない」と考えると、それが脳にとっての否定語として作用し、思考力や記憶力をダウンさせてしまいます。

困難な課題に取り組むときには「もうこれ以上は無理だ」「できそうにない」といった思考にとらわれがちですが、脳のパフォーマンスを取り戻す方法はあります。

それは「なぜ難しいのか」を考え、対策を立てることに意識を集中することです。

どんなことでも、できない理由をあげるのは簡単です。

「できない」と言っているのは、脳が「自己保存」のクセにしたがって、できないことを正当化したがっている状態です。

そこから一歩踏み出さなければ、問題はいつまでたっても解決できません。

「絶対できる!」と思って前向きに取り組んだ方がパフォーマンスもあがります。