脳のなかで「心」がうまれる仕組みとは

目次
はじめに
頭痛について勉強しているうちに、脳にも興味が湧いてきました。
脳の特性を知ることで、頭痛の改善に役立つことも多々あるような気がします。
人が本来もっている本能や脳の癖を知ることで、毎日を快適に生きるヒントが見つかれば嬉しいです。
子供や部下の「能力」をアップさせる方法
マニュアルに従わせると部下や子供の主体性を損なう
みなさんが親や指導者、上司という立場にある場合、自己報酬神経群の働きを理解しておくことが、子供や部下のたちの能力を引き出すためのカギとなります。
自己報酬神経群を働かせるには「自分でやっている」という意思をもたせ、自主性が歓迎される雰囲気をつくることが大切です。
ですから、やめるべきこととして真っ先にあげられるのは、マニュアルをつくって、それに従わせることです。
マニュアルは効率を高める効果があるため、安易に導入されがちです。
しかし、仕事や役割をマニュアル化すると、当然のことながら主体性を大きく損ないます。
部下や子供たちの考える力を落とし、自らはっそうできる人材が育たない環境をつくってしまうのです。
「ああしろ、こうしろ」と指示ばかり出すのはNG
上司や親、指導者などが「ああしなさい、こうしなさい」と指示を出してばかりいるのも、主体性の発揮を妨げます。
とくに子供の場合、失敗した時に「こうすればよかったのに」と責めるようなことを言うと、罪悪感をもち「自己保存」のクセが強くなって、「言われたとおりにして失敗を避けよう」と考えるようになってしまいます。
こうなると、子供の脳のポテンシャルはまったく活かされなくなります。
自主性をもたせるには?
子どもや部下に自主性をもたせるためには、上に立つ人が「君だったらどうする?」「君はどう思う?」「あなたはどうしたい?」などと問いかけ、自分で考えて意見を持つ習慣を身につけさせることが大切です。
最初のうちは質問をしても、部下や子供は答えられないかもしれません。
そのような場合は「〇〇君はこういう意見だったけれど、君はどう思う?」などと例をあげながら聞いてみましょう。
答えがわかりきった質問であってもかまいません。
必ず自分の口で言わせ、主体性をもたせることです。
脳のなかで「心」がうまれる仕組みとは
神経群で「好きだ」「面白い」など感情レッテルを貼られた情報は、前頭前野に到達して「理解」され、自己報酬神経群を介して「ダイナミック・センターコア」へと伝わっていきます。
脳のなかでは「ダイナミック・センターコア」の複合的な機能によって、情報が「思考」もちこまれ、「考え」や「心」や「信念」といった形のないものが生み出されているのです。
人間にとって「心」の善し悪しというのは非常に重要なものでしょう。
それなのに「心」という言葉を日常的に使いながら、実はそれが何を指しているのか自明ではないように思います。
単なる好き嫌いを「心」と誤解している人もいるかもしれません。

しかし脳の仕組みを知るとわかることがあります。
それは、好き嫌いなどの感情を伴った情報が「ダイナミック・センターコア」に達し、「思考」されることによってはじめて「心」が生まれるということです。
つまり人間の「心」は思考することでつくられ、脳の働きを高めることが、よい心をつくることに繋がるのです。
深く思考することや、物事への取り組み方や考え方を前向きにすることが「よい心」をつくるのに必要不可欠ということです。
ただし「統一・一貫性」のクセにより、多数派に同調しがちになると誤った信念や考えがうまれるので気をつけましょう。