キーワードは「主体性」

はじめに
頭痛について勉強しているうちに、脳にも興味が湧いてきました。
脳の特性を知ることで、頭痛の改善に役立つことも多々あるような気がします。
人が本来もっている本能や脳の癖を知ることで、毎日を快適に生きるヒントが見つかれば嬉しいです。
主体性って大事!キーワードは「主体性」
自己報酬神経群は「自分からやる」という主体性をもって、考えたり行動しないと機能しません。
「上司(親)が言ったから」「先生に支持されたから」というような従順な態度では、物事が「理解」できても「思考」がないのです。
部下や教え子という立場なら、上に立つ人の支持を受けるのは当然ですが、指示されたときに「ただ言われたとおりにやればよい」という態度で臨まないことがポイントです。
「自分がやるからにはもっとよくしてやろう」と、「自分から」というスタンスをもつことが必要です。
自分では「上司や指導者に従順」というつもりがなくても、安心はできません。
主体性という観点で考えると、周囲にすぐ「どうすればいいですか」と質問ばかりしている人にも、同じ問題があるといえます。
わからないことがあったときに自分で考えることをせず、その場限りの対処法を聞いてすませているといつまでたっても自分の脳で解決策を考えだす力はつきません。
また、何か失敗をすると、すぐ責任を周囲のせいにする習慣がある人も注意が必要です。
悪気がなくても、つい「上司が言ったから」「この環境では仕方がない」「自分は悪くない」など口にしてはいませんか?
主体性をもつということは、同時に「失敗したら自分の責任である」という覚悟をもつことでもあります。
人のせいにできるということは、主体的に取り組んでいない事の証明にもなるのです。

大事な場面で「リラックス」するのはNG
大事なプレゼンを控えたときやここ一番の試験に挑むときなど、ここぞという場面で緊張を覚えるというのは、誰しも経験ある事でしょう。
もてる力を発揮するには緊張していてはだめだ、リラックスした方がよいと考えがちですが、実は脳にとっては違います。
緊張感は体の調子を上げる役割をもちます。
気持ちが高まると、交感神経が刺激され、心臓や呼吸器が活発に働き、脳や手足に十分な酸素を送り込むのです。
運動エネルギーとなるブドウ糖も、交感神経が刺激されてアドレナリンが放出され、肝臓のグリコーゲンを分解することで作られます。
ここぞというときの緊張感は、脳が身体の機能を最大限に活かすための物であるといってもいいでしょう。
もちろん、緊張しすぎると心臓がドキドキしたり、手や足が震えたりして力を発揮できなくなることもあります。
視床下部にある自律神経が気持ちの高まりの影響を受けることで、血中にカテコラミン濃度が上がり、筋肉を硬くしてしまうからです。
自律神経は自分の意志でコントロールできないのですが、呼吸によって間接的にコントロールする方法があります。
ドキドキしたり震えたりするときは、息をゆっくり長く吐きましょう。
ぐっと深く吐き出すために、腹筋を締めるのがコツです。
緊張しやすい人は、日ごろからこの呼吸法を練習しておくといいですね。