ストレッチ・運動のセルフケア

目次
はじめに
ひどい首や肩の痛みで整形外科を受診しても、痛み止めや筋弛緩剤を処方されるだけということが多いです。
病院では不調の原因がはっきりしていて、手術などの必要性があれば治療を行ってくれます。しかし、原因が分からない場合は、ほとんど何もしてくれないのが現状です。
仮に手術をして痛みの元凶を取り除いても、姿勢などの生活習慣を改善しない限り、また同じような症状に悩まされるでしょう。
手術や薬はあくまでも一時的なもの。根本的な解決にはならないのです。
内臓疾患が原因の痛みやこり以外は、よほどの重症でない限り、セルフケア中心の施術で首や肩のトラブルを改善することができます。
その核となるのが、ストレッチや運動です。
これらはトラブルの原因に直接アプローチして、関節や筋肉、腱やじん帯などの組織を「本来あるべき状態」にリセットします。
肩や首の状態を知るチェック方法と、セルフケアをフルに活用し、皆さんも自分の力で首や肩のトラブルを解消してください。
自分ではどうにもできない!とお嘆きの方はこちら⇒
安易な手術はかえって危ない!
首や肩の手術は、神経や血管の損傷などの重大リスクを伴うため、高い技術力が要求されます。
軽々しく判断せず、あくまで最終手段と考えた方がよいでしょう。
効率よく効果を上げるセルフケアのポイント
ストレッチは筋肉を伸ばして、柔軟性を高める体操です。
これが肩や首の不調の原因となる「硬くなった関節」に作用することで、可動域(動く範囲)を回復させ、矯正します。
不調を感じる部位を対象としたストレッチが複数ある場合は、すべてを一通り試してみて、効果を実感するものだけに絞っても結構です。
たとえ1つでも、地道に続ける事を優先してください。
ストレッチをしているときは、刺激している部位を常に意識しましょう。
どこを引きのばしているのかなど、伸ばしている筋肉を意識することが、運動効率をより高めてくれます。
そして、最も大切なことは継続することです。
毎日繰り返し行い、首や肩の正しいフォルムを体に覚え込ませる、これが症状改善への最短ルートです。
椅子を使うものはデスクワークの合間に、寝て行うものは起床時や就寝時に行うなど、面倒に感じない工夫をしましょう。
最近ではそういった不調緩和のストレッチをYouTubeなどの動画で気軽に調べることができます。
自分に合うものを探してみるといいでしょう。
ちなみに、一度不調を改善すると、日常的に首や肩の状態に意識が向き、トラブル知らずの体になります。
さらに理想をいえば、そのあとも1日1回のケアを続ける事で、再発防止効果がさらに期待できるでしょう。

セルフケアの効果をあげる4つのポイント
効率的に最大限の運動効果を得るためには、以下の4つのポイントが大切になります。
頭の片隅に置いてケアを行ってください。
ポイント1 床で行うものは平らで硬い場所で
フローリングや畳など、硬めの平らな場所で行いましょう。
テニスボールやタオルなどを使って行う運動やストレッチの場合は、平らな場所で行うことで、それらを介した刺激が、しっかり体に伝わります。
ポイント2 入浴後に行うとさらに効果アップ
入浴後は硬くなった関節や、筋肉が緩みやすいので、ストレッチや運動効果をあげるのに適しています。
さらに、刺激で血液やリンパの流れも良好になります。
ポイント3 「痛気持ちいい」を目安にする
運動やストレッチの刺激は、「痛気持ちいい」くらいが最適です。
「痛い」と感じるのは刺激が強め。やりすぎや無理はかえって症状を悪化させてしまうので気を付けましょう。
ポイント4 できるだけ毎日実践する
どれも日常のすき間時間でできるものばかりです。
毎日のルーティーンとして定着させてしまえば、面倒くさいと感じなくなるでしょう。

頸椎のトラブル解消で、顎関節症や片頭痛も改善!?
ここ数年「口が大きく開かない」「口の開閉で音が鳴る」といった顎関節症の症状を訴える人が増加傾向にあります。
そのなかで「頸椎のトラブルと顎関節症には深い関係があるのでは」ということも言われています。
頸椎の不調を解消すると、顎関節症の症状も少なからず軽減されることが多いのです。
「色々な治療をしてもよくならない」という人は頸椎の矯正をしてみるといいかもしれません。
また、頸椎のトラブル解消で、片頭痛がなくなる例もあります。
頭痛には、緊張した筋肉の引き起こす血行不良が原因の「緊張型頭痛」と、ストレスや飲酒による急激な血管の拡張でおこる「血管性頭痛」いわゆる「片頭痛」があります。
そして多くの頭痛はこのふたつの要因が混在して発症します。
もともと緊張型頭痛は「頸椎の不調」が引き金になることもあります。
ですから頸椎を正常にリセットすれば両方の頭痛に効果が期待できます。
頭痛で悩んでいる方は一度頸椎のケアをしてみてはいかがでしょうか。
頭痛で悩んでいる方はこちら⇒
たすきがけが四十肩・五十肩に効く
みなさんは「たすきがけ」をご存じでしょうか。
家事や仕事をする際に、着物のたもとや洋服の袖が邪魔にならないよう、ひもでまとめる方法です。
最近はめっきり見かけなくなりましたが、実はこの古くからの生活の知恵が、前のめり の悪い姿勢の癖を正すことに有効なのです。
まず、たすきがけをするだけで「自然に胸を張ったいい姿勢」になります。
さらにデスクワークや家事といった腕を前へ出す作業をしても、両肩の位置が前へずれません。
猫背にもなりにくく、肩や背中の筋肉の緊張も防いでくれます。
まさに「姿勢矯正ギブス」のような働きがあり、日常的に活用すればストレートネックや四十肩・五十肩の予防、矯正にも効果的です。
