気象病を対策しましょう

目次
気圧変動による症状は漢方における「水滞(すいたい)」
天気の変化で体調を崩す人は気象病の可能性があります。
気象病は近年少しずつ理解が進んできましたが、まだまだ知らない人も多い症状です。
自分でも原因がよくわからなかったり、「気圧の変化で体調が悪くなる」と言ってもわかってもらえず、さぼっていると見られてしまって、悩む人も多いようです。
気圧の変化で出る症状は、漢方における「水滞(すいたい)」という状態に深く関わっています。
「水滞」は血液以外の汗や尿などが体にたまりやすく、むくみがおきたり、重だるさを感じたりします。
改善のためには、適度な運動と汗をかくことが大切です。
特に下半身に筋肉をつけると、ポンプ機能が働いて、血流とともに体液も循環していって、むくみが改善します。
水分を一度にたくさん飲むとむくみが起きやすいので、少しずつとることです。
胃腸の冷えも消化機能を衰えさせるので、温かい飲み物や食べ物をとるといいでしょう。
※気象病とはこちら⇒
女性ホルモンバランスとも関係あり
気象病は女性に多いことがわかっています。
自律神経の不調に加え、ホルモンバランスの変化も重なって症状がでているのです。
気象の変化はじぶんでは コントロールできないので厄介ですが、天気予報やアプリなどで気圧の変化を予想し、備えることもできます。
頭痛やめまいは漢方薬の「五苓散」で抑えられます。
さらに自律神経が整うと、気象の変化にも耐えやすくなります。
女性ホルモンについて詳しく知りたい方はこちら⇒
水分補給に気を付ける
体の中で余分な水分がたまってしまう状態、漢方で言うところの「水滞」が気象病の一因です。
水の摂りすぎもよくありませんが、水分補給をせず、汗をかきにくくなるのもNG。
一度にたくさんの水を飲むのではなく、こまめな水分補給をすることが大切です。
入浴や運動で汗をかきやすくしましょう。

耳まわりを温める
気圧の変化をキャッチしているのは、耳の奥にある内耳。
自律神経のバランスを整えるために、耳の血行をよくすることが重要です。
耳のストレッチを行いましょう。
また、耳を温めたり、冬場はニット帽子などで防寒することも大切です。
乗り物酔いしやすい人も、耳を温めるのは有効な手段です。
耳のストレッチ
耳を引っ張ったり、回したりするだけで、頭や顔周りの関節や筋肉を左右対称に緩めることができます。
- 水平耳伸ばし
耳たぶの少し上をもち、水平に引っ張ります。5秒~10秒キープします。
- 斜め耳引っ張り
右耳上と左耳たぶを斜めに引っ張りあいます。5秒~10秒キープします。
左右を入れ替えて同様に行う。
- 耳回し
両耳を前後に大きく回して耳周りの筋肉をほぐします。
※いずれもすきま時間に1日3回以上はやりましょう。
軽く体を動かす
余分な水分が体にたまる、「水滞」の症状の緩和には、血流をよくする軽い運動が大切です。
ウォーキングやストレッチ、ラジオ体操など無理のない範囲の運動を習慣化するといいでしょう。
汗もかきやすくなって、余分な老廃物も出ていきます。
頭痛でも1日ベッドにいるのはNG
頭が痛くてしんどいので、1日中ベッドで寝ていたけれどよくならない・・これは逆効果になっているかもしれません。
ずっと寝ていることで、自律神経のバランスが崩れて、余計に頭痛が治りにくくなります。
できればいつも通りに起床して、負担にならない程度に家事をしたり、身体を動かしたりと、無理のない範囲で活動した方が、症状が長引きません。
とはいっても、痛くて動きたくても動けない・・そんな人はこちら⇒
アプリで気圧を予測する
気圧は雨が降ったら下がる、晴れたら上がるというだけではなく、15~21時は変化しやすいなど、1日のなかでも変動しています。
そんな変化はアプリなどでもチェックできます。

体調変化を予測して薬などを準備するだけでなく、頭痛の記録もとることができるので、自分の体調不良が気象によるものかそうではないのかも、判断しやすくなります。
薬に頼りたくない方はこちら⇒
婦人科系のトラブルの可能性も考慮する
気象病とリンクし、紛らわしいのがホルモンバランスの変化による頭痛です。
PMS(月経前症候群)や更年期障害の疑いがある場合は、まず婦人科を受診して、治療をするのが先決。
気象病の症状があっても、婦人科系のトラブルが解決すると、症状が緩和される場合があります。